- 医療脱毛と脱毛サロンはどう違うの?
- 脱毛の効果があるのはどっち?
- どっちを選んだ方がいいのかな?
こんなお悩みを解決できる内容となっています。
お伝えするのは10代の頃からムダ毛に悩み、色々な脱毛を試してきた看護師のりみりみです。
この記事を読めば医療脱毛と脱毛サロンの違いがわかり 、ご自身にはどちらの脱毛が合っているのか判断できるようになります。
記事の前半では、医療脱毛と脱毛サロンを比較しつつ、後半では医療脱毛クリニックや脱毛サロンを選ぶポイントもお伝えしています。
医療脱毛とは
医療脱毛は美容外科クリニックや美容皮膚科クリニックなどの医療機関で行われているものです。
レーザーを照射したり針で電気を流したりして毛を作る部分を破壊し、毛が生えないようにしていきます。
毛を作る部分の組織を破壊するのは医療行為になるため、医療機関でしか実施できません。
厚生労働省から以下の通達がありました。
(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
引用元:厚生労働省「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」
このように破壊する行為は医療行為とみなされているため、医療機関でしか施術されることはないのです。
脱毛サロンの脱毛とは
脱毛サロンで施術される脱毛は美容脱毛とも呼ばれています。
脱毛サロンではレーザーではなく光で脱毛を行います。
光を照射すると、黒色のメラニンが発熱して毛を作る部分にダメージを与えて毛を生えにくくする仕組みです。
毛を作る部分にダメージを与えますが破壊まではしませんので、医療資格が不要で脱毛サロンでも実施できます。
医療脱毛と脱毛サロンの違いを比較
医療脱毛と脱毛サロンで行う美容脱毛の違いを下記の項目で比較してみましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
1.脱毛方式
医療脱毛と脱毛サロンの美容脱毛では脱毛方式が違います。
脱毛方式が違うため効果や施術する場所、施術できる人など全てが違ってきます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・針脱毛 | ・レーザー脱毛・光脱毛 |
レーザー脱毛:強い出力でレーザーを照射して、毛を作る部分を破壊する
針脱毛:脱毛用の針を毛穴に挿入して電気を通し、毛を作る部分を破壊する
<毛を作る部分:毛乳頭、毛母細胞>
光脱毛:光を照射して毛を作る部分にダメージを与えて発毛を抑制する
毛を作る部分に作用させる行為は一緒ですが、破壊するかダメージを与える程度なのかとの違いがあります。
2.脱毛効果
医療脱毛と脱毛サロンの美容脱毛では効果が違ます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・永久脱毛 | ・一時的な減毛、抑毛 |
なぜなら、脱毛の方式が違うからです。
もちろん毛を作る部分を破壊する医療脱毛の方が高い効果が得られます。
毛を作る部分を一度破壊すると毛は生えてこなくなりますので永久脱毛が可能です。
永久脱毛とは
アメリカ食品医薬品局(FDA)によると
レーザー治療は体毛の総数を永久的に減少させますが、すべての体毛を永久に除去することにはならないということです。認められた具体的な主張は、毛包内のメラニンを選択的に標的とすることによって「安定した、長期的、または永久的な減少をもたらすことを目的としている」というものである。
引用元:Food Emitting Drag Products「Laser Facts」
と、定義されています。
反対に脱毛サロンの光脱毛は毛を作る部分にダメージを与えるだけで、一時的に毛が生えるのを抑制するにとどまります。
3.脱毛の回数
脱毛の方式の違いによって脱毛が終了するまでの回数が違ってきます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・5〜7回 | ・12〜18回 |
医療脱毛の方が毛を作る部分を破壊するため回数が少なくて済みます。
効果が高いなら1回の照射で良いのでは?との疑問が湧くかもしれません。
脱毛には毛の生え変わる周期(毛周期)が関係しています。
毛周期は「成長期」「退行期」「休止期」のサイクルです。
サイクル | 特徴 | |
---|---|---|
成長期 | 成長前期 | 毛が作られ始めるが、皮膚内にとどまっている |
成長後期 | 毛が皮膚の外まで伸びる | |
退行期 | 毛の成長が終わり抜け始める | |
休止期 | 毛が抜け落ち、次に毛が生えてくるまでの期間 |
脱毛に最適なのは「成長期」にある毛です。
レーザー脱毛でも光脱毛でもメラニン色素をターゲットとしていますので、毛母細胞が活発化してメラニン色素が多いと効果を発揮できます。
しかしながらすべての毛が成長期にあるわけではありませんので、間隔をあけて複数回の照射が必要となります。
<効果を感じ始める回数 >
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・3回 | ・5〜6回 |
*部位や毛の濃さ、太さなどにより個人差あり
医療脱毛の方が効果が高いため回数が少なくて済みます。
4.脱毛にかかる期間
医療脱毛と脱毛サロンの美容脱毛では、脱毛終了までの期間が違います。
脱毛の方式により脱毛の回数が違いますので、要する期間も違ってきます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・5ヶ月〜1年 | ・2〜3年 |
毛周期に合わせて照射していくため、間隔を置いて複数回照射しなければなりません。
間隔を置く上に、効果の違いがあるため脱毛終了までの期間が年単位で変わってくるのです。
医療脱毛の方が脱毛にかかる期間は短く、毛が生えるのを抑制する脱毛サロンの方が期間が長くなります。
5.脱毛時の痛み
脱毛に痛みはつきものです。
しかし、脱毛方法により痛みにも違いが出てきます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・輪ゴムで弾かれる感じ ・チクチクする感じ | ・感じやすい・軽く輪ゴムで弾かれる感じ | ・強い痛みは感じにくい
レーザー脱毛ではレーザーの出力が強いため痛みを強く感じます。
直接毛穴に針を刺す針脱毛では、電気を流すため痛みを感じやすく、それも1本処理をするたびに痛みが発生します。
脱毛サロンの光脱毛では光を照射する出力が弱いため痛みも弱いです。
針脱毛も脱毛サロンの光脱毛もそんなに痛みは感じませんでした。
- 肌の冷却
保冷剤や冷却機能付きの機械を使用 - 麻酔
医療脱毛では麻酔が使用できる
麻酔クリーム、笑気麻酔を使用する
医療脱毛の方が痛みが強ですが、医療機関でもあるため麻酔を使用できます。
体験してみたりカウンセリングで十分に話を聞いてみたり、納得してから脱毛するかどうかを決断するようにしましょう。
6.脱毛する部位
医療脱毛と脱毛サロンで脱毛する部位に違いはありません。
ただ、クリニックやサロンによって、脱毛できる部位とできない部位に違いが見られます。
特に「VIO」における違いが多く
- すべて施術してもらえる
- ショーツから出る外側だけ
など、さまざまです。
自分の脱毛したい部位がメニューにあるのか、カウンセリング時に確認が必要です。
7.費用
脱毛にかかる費用は医療クリニックの方が高いです。
しかし、脱毛終了までの回数を考えると同じくらいの費用になることもあります。
そして脱毛が終了するまでの期間を考えると、コストパフォーマンスがいいのは医療脱毛だと言えます。
<全身(顔、VIO込み)>
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・20〜40万円(5回) | ・18〜40万円(12回) |
脱毛が終了するまでに施術を受ける回数には個人差も大きいですが、毛が濃い人は医療脱毛をした方が費用面でもいいのはないでしょうか。
8.施術する人
医療脱毛と脱毛サロンでは施術する人が違います。
脱毛方式によって医療行為かどうかが違ってくるためです。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・看護師 | ・医師・エステティシャン |
医療脱毛は毛を作る部分を破壊するので医療行為となり、有資格者でしか実施できません。
脱毛サロンの光脱毛は毛を作る部分にダメージを与えるにとどまるため、無資格のエステティシャンが施術できるのです。
9.肌トラブル時の対応
脱毛は医療脱毛にしても脱毛サロンにしても皮膚や毛根部に刺激を与えるため、肌には少なからず影響が出てきます。
肌トラブルが発生した時の対応においても、医療脱毛と脱毛サロンとでは違いが見られます。
医療脱毛 | 脱毛サロン |
---|---|
・すぐに診察や処置、投薬ができる | ・提携の医療機関を紹介されるか自分で探して受診する | ・すぐには対応できない
医療脱毛は医療機関での施術となるためすぐに対応が可能です。
反対に脱毛サロンは医療機関ではないので、医療機関を受診してからの対応となります。
医療脱毛のメリット3選
医療脱毛と脱毛サロンの比較でも解説してきましたが、ここでは医療脱毛のメリットに絞ってを紹介をします。
1つずつ説明していきます。
1.永久脱毛ができる
まず一つ目のメリットは脱毛効果が高く永久脱毛ができる点です。
医療機関での脱毛方式では毛が生えてくる部分を破壊するのですが、一度破壊すると毛は生えなくなります。
さらに毛周期に合わせて施術すれば毛が少ないお肌を長期間保てるようになります。
2.回数が少なく短期間で良い
医療脱毛は効果を実感するまでに要する回数が少なく、期間も短いのがメリットです。
出力が高いレーザーの照射や、針でピンポイントに電気を流すため毛を作る部分を破壊できるのが理由です。
一度破壊された毛乳頭は元に戻らず毛が生えてくることはないので、ムダ毛に悩み脱毛を早く終わらせたい人に向いています。
3.肌トラブルへの対応がスムーズ
医療脱毛における肌トラブルが発生した時でもすぐに対応してもらえるのがメリットです。
医療脱毛は医療機関でしか実施されることはありません。
どんなに注意を払っていても、肌質やアレルギーなど回避しようのない原因で肌トラブルが発生するリスクは存在します。
そんな時でも医師の診察や処置、投薬などすぐに対応してもらえるので安心です。
医療脱毛のデメリット3選
医療脱毛のメリットを解説しましたが、逆にデメリットも存在します。
医療脱毛を選ぶかどうかはデメリットも含めた上で見極めましょう。
それぞれ解説していきます。
1.費用が高い
医療脱毛のデメリット1つ目は、費用が高い点です。
医療脱毛は健康保険が適用されない自由診療であるため、各医療機関で価格を設定して良い行為となっています。
しかしながら、あまりにも費用が高額過ぎると競争に負けてしまいますので相場は大体同じくらいです。
- 脱毛機が高い
- 有資格者が施術する など
出力の高い脱毛機は高額で、脱毛サロンで使用する脱毛機より5〜10倍の価格です。
医療脱毛は毛を作る部分を破壊するために医療行為となり医師・看護師が施術しなければならず、有資格者を雇用する人件費が高くつきます。
このような経費が脱毛費用に影響しています。
しかし効果を実感するまでの回数を考慮すると、脱毛サロンと同じくらいの金額で済む場合もあります。
2.痛みが強い
脱毛施術時の痛みが強いのもデメリットです。
毛を作る部分を破壊するには、高い出力のレーザーや電気刺激が必要ですのでそれなりの痛みを伴います。
痛みは「ゴムで弾かれたよう」「熱い感じ」といった言葉で表現されることが多いです。
毛が太く密度が高い、皮膚が薄いといった部位では痛みを強く感じます。
- Vライン
- I ライン
- うなじ
- 脇
痛みが強い場合は遠慮せず看護師に伝えてください。
- 麻酔を使用する
- 脱毛機の設定を変える
などの対応ができます。
痛みが怖くてせっかくの施術を受けられなくなってはいけませんから。
3.肌トラブルのリスクが高い
医療脱毛にしても脱毛サロンにしても少なからず肌への影響はありますが、肌トラブルのリスクが高いのは医療脱毛の方です。
毛の生える部分を破壊するほどの高い出力のレーザーを照射したり、針でピンポイントに電気を流したりするのが理由となります。
- やけど
- 硬毛・増毛
- 腫れ
- 色素沈着
- じんましん
肌の色や敏感さアレルギーなども関係していますので、リスクの高低は個人差があります。
肌トラブル時はすぐに対応してもらえますが、事前に十分カウンセリングを受けて納得してから施術を受けるようにしましょう。
脱毛サロンのメリット
ここからは脱毛サロンにおけるメリットを紹介します。
それぞれ解説していきます。
1.費用が安い
脱毛サロンのメリット1つ目は費用が安い点です。
医療脱毛よりも脱毛機が安い、有資格者でなくても施術できるといった理由があります。
キャンペーンを行っている脱毛サロンもあり、さらにお得に脱毛を始められます。
2.痛みを感じにくい
もう一つのメリットは痛みを感じにくい点です。
光脱毛では毛を作る部分を破壊するほどの威力はないためです。
しかし痛みの感じ方は痛みの閾値(いきち)や部位、毛量など個人差があるため苦痛に感じる人もいますので、全員が痛みを感じにくいわけではありません。
脱毛サロンのデメリット
費用が安く痛みも感じにくいため医療脱毛より手軽に始められそうな脱毛サロンですが、当然デメリットも持ち合わせています。
脱毛サロンを利用するかは両方の特徴を把握してから判断してください。
それぞれ解説していきます。
1.回数が多く時間がかかる
脱毛サロンのデメリット1つ目は脱毛の効果を実感するまでに施術する回数が多く、それに伴い期間も長くなる点です。
毛を作る部分を破壊できず、ダメージを与えるだけで一時的な抑毛になってしまうためです。
脱毛終了までには、おおよそ12〜18回、2〜3年の期間が必要となります。
2.肌トラブルにすぐ対応できない
脱毛サロンでは肌トラブルが発生した時の対応がすぐにはできません。
脱毛サロンは医療機関ではないからです。
提携している医療機関や、自分で探した医療機関を受診するようになりますので対応は遅れます。
肌トラブルが起きないように注意を払っていても、体質など避けられない要因で発生する場合があります。
脱毛開始前のカウンセリングで、対策について十分に確認をしておきましょう。
医療脱毛と脱毛サロンはどっちがいい?
脱毛をする場合、医療脱毛と脱毛サロンのどちらがよいか迷うのは当然ですが、どちらが良いのかは個人によるので一概には言えません。
医療脱毛と脱毛サロンにはそれぞれ特徴があり、個人に合わせてどれを優先するかが違ってくるからです。
医療脱毛がおすすめな人 | 脱毛サロンがおすすめな人 |
---|---|
・永久脱毛をしたい | ・費用が高くても痛くても早く脱毛を終わらせたい・予算がないけどとにかく脱毛を始めたい ・脱毛終了まで長い期間施術を受けてもいい | ・痛みに弱い
ご自身が置かれている状況やムダ毛に対する悩みの大きさなどを踏まえて検討をしてください。
医療脱毛クリニックと脱毛サロンを選ぶポイント5選
医療脱毛でも脱毛サロンでも脱毛を開始する前には、「どこで施術を受ければ良い?」との悩みが出てくるでしょう。
広告ではどこも良さそうな感じがして違いがよくわからないものです。
そこで、どこで施術を受けると良いのか選ぶポイントを解説します。
1つずつ見ていきましょう。
1.脱毛機の種類
医療脱毛と脱毛サロンではもちろん使用する機械が違いますが、さらにそれぞれいろいろな脱毛機が存在します。
例)医療脱毛
<レーザーの種類>
- アレキサンドレーザー
- ダイオードレーザー
- ヤグレーザー
波長の長さや処理しやすい毛質、肌質などが違います。
<照射方式>
- 熱破壊式
- 蓄熱式
ダメージを与えたい対象(毛母細胞かバルジ領域)に合わせて照射方法を変えます。
- 処理したい毛のタイプ(剛毛・産毛)
- 肌の色(日焼け、色素沈着)
- 脱毛終了までの期間
- 施術時の痛み
医療脱毛クリニックや脱毛サロンのホームページには、どの脱毛機を使用しているのか公開している場合が多いので参考にしてみてください。
2.費用
費用は安いに越したことはありません。
医療脱毛クリニックや脱毛サロンでは
- 部位
- 回数
で、どのくらいの費用がかかるのか明示されています。
細かに部位を分けて脱毛するよりも、全身脱毛セットの方がお得な料金設定になっていることが多いです。
回数と費用の関係をよく理解して脱毛を始めましょう。
セット料金では設定された回数では足りずに追加する場合もあり、脱毛サロンでは特に追加の可能性が高いです。
設定された回数では不十分だったので追加を勧められました。
そのほかシェービングや麻酔の費用、針脱毛では針(数回交換する)や血液検査料も必要となるので、カウンセリングでしっかり確認するようにしてください。
3.回数・期間
医療脱毛か脱毛サロンか選ぶときには、回数や期間も確認します。
脱毛の方式や毛質などにより個人差があります。
セット料金の場合は特に、設定された回数で終了するのか確認が必要です。
4.予約の取りやすさ
予約が取りやすいかどうかも選ぶポイントです。
医療脱毛にしても脱毛サロンにしても、ある程度の期間は通わないといけません。
予約が取りやすくないと、自分のスケジュールと合わずに中々施術を受けられず脱毛の効果が発揮できなくなるばかりか、通うのでさえ距離を置いてしまうようになります。
- 遅くまで営業している
- 自分の生活動線内にある など
予約を少しでも取りやすくする状況かどうかは考慮した方が良いでしょう。
5.通いやすさ
予約の取りやすさと同様に、通いさすさも選ぶポイントになります。
ある程度の期間何度も通うことになるためです。
- 自分の生活動線内にある
- 系列店ならどこでも施術を受けられる
といった内容を判断材料にしてみましょう。
まとめ
医療脱毛と脱毛サロンの違いについて解説しました。
医療脱毛と脱毛サロンでは脱毛の方式が違うため、効果の出方や脱毛終了までの回数・期間、費用が異なってきます。
ムダ毛の自己処理から解放され素肌に自信が持てると、気持ちも明るくなります。
どちらの脱毛を受けるか迷った場合、脱毛の目的や目指す脱毛がどの程度なのかを考えてみると良いでしょう。